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台風はCDのように薄っぺらかった

台風の眼を囲む雲の筒の高さは、強い台風で15km程度。周辺部はもう少し低く10km強になっています。これに対し、渦巻き状の雲の範囲で見た台風の直径は、中くらいの台風でも1000kmを越え、大型台風なら1500〜2000kmに及ぶものもザラ。とすると、直径は厚みの100倍以上にも達するわけで、実はデコレーション・ケーキなどとは似ても似つかぬ、断面図が描けないぐらいの薄い薄い円盤なわけです。と言っても実感が湧かないでしょうから、このような比率を持つ円盤を身近で探すなら……そう、CDがぴったりなんです。CDは厚みが1.2mmに対し直径がそのちょうど100倍の12cmの円盤。しかも縮尺は、CDの1mmが実寸の台風の10kmに相当するというわかりやすさ。おまけに、CDの穴の大きさは15mmで、これを台風の実寸に当てはめると150km。実際の台風の眼の直径は数十km〜200km程度ですから、これもまさにピッタリと言えます。